Monologue of 299. . . Outgoing call from Hadano city, Kanagawa prefecture

2011年10月25日

かつて日本に存在していた価値観を北欧に見る

「かつて日本に存在していた価値観を北欧に見る」

日本の現状を概観すると、百円均一ショップや価格訴求の兼価なものばかりが目立つ。それは衣・食・住の総ての分野に見られる。景気の低迷や災害により、全否定はできないが、その傾向はより一層強くなるばかりである。その結果、日本人の生活文化は著しく低下し崩壊してゆく。低価格商品の裏側に潜む問題点に想いを馳せることなく、その価格につられて吟味することもなく購入、いとも簡単に家の中に持ち込まれる。そして家の中はチープなもので溢れ、それらは片付けられることもなく、やがて「断捨離」の呪文よろしく捨てられてゆく。ヒトとモノの関係が限りなく希薄になっているようだ。地球の温暖化や資源、環境が問題視されている同じ国とは思えない現状だ。低価格商品は所詮、間に合わせのものであり、極めて短命なものと言わざるを得ない。
かつて日本には世界に誇れる美意識が裏打ちされた生活文化があった。いつの頃からか、日本人には美醜に対して無知・無関心になったように思われてならない。また「もったいない」に代表されるように、ものを修理しながら大切に永く使い続ける健全な価値観があった。北欧の多くのプロダクトは消費者主導のものであり、良質なものを永く使うことを念頭において生まれたものばかりである。北欧文化の特徴のひとつにシンプリシティ(質素・素朴)という価値観がある。これはかつて日本にもあったものだ。

てんとう虫 11月号 P8~P11 「北欧デザインの背景にあるもの」  より一部抜粋
文 織田憲嗣(東海大学芸術工学部教授) 


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